2017年5月29日月曜日

【びくびくしながら、もう一歩を】


自分が撮影した写真を見て、気が付いたことがありました。
それは、撮りたい対象に、今ひとつ寄れていないこと。
どこか引いたところから見ていることです。

それは、自分が書いた文章を読んでも重なる特徴です。
社内で日刊業界紙を担当していた頃のデスクにも
「お前の書いた記事は、もう一歩、踏み込めていない」とよく指摘されて、
「この仕事は、自分に向いていないかもしれない」と悩んだ時期もありました。

「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載されていた菅原一剛さんの「写真がもっと好きになる」の中に、「びくびくしながら、真正面」というエッセイがありました。

菅原さんは、写真家のエド・ヴァン・エルスケンさんの代表作「セーヌ左岸の恋」を紹介しています。
エルスケンはストリート・フォトの先駆者ですが、その写真は人やその有様に対してとても自然に、正々堂々と向かいあっている。そのエルスケンさんの姿勢に、憧れていたそうです。

理由は、菅原さん自身が、「人一倍、人が好きなくせに、いざとなると、しっかりと向かい合えなかったりしたから」。

ご自身の経験を踏まえて、菅原さんは、次のように書いています。

「誰にでも、何かと向かい合わなくてはいけないとき、
向かい合いたいと思うときがあるはずです。
それは、写真も同じです。
なかなか思うように写らないとき、
気にはなるけれど、どう撮っていいかわからないとき、
少しだけ勇気を出して真正面から向かい合ってみよう。
それが人ではなくても、相手を思いやる気持ちを忘れず、堂々と。
そうすれば、“大切な一枚の写真”が生まれるはずです」

私自身について振り返ると、文章を書いたり、写真を撮ることについて、
もっといえば、こんなふうにブログやSNSの投稿を続けていることについて、
足りないところを感じながらも、辞めないのは、「やっぱり、好きだなぁ」と
感じることがあるから。

もう一歩、あと一歩、対象に真正面から向き合う努力を続けることですね。