2016年10月11日火曜日

「なぜ、先生は、何もしてくれないのだろう?」 



「なぜ、先生は何もしてくれないのだろう?」と、思っていた。

中学生の時、同じクラスに、ずっと学校に来ない子がいた。

教室で配られたお便りや、宿題のプリントは、

彼女の机の引き出しに貯まって、いっぱいになっていた。

帰り道の途中に、彼女の自宅があることを知っていた私は、

お便りやプリントの束をもって、寄り道をして尋ねた。

玄関のチャイムを押して、しばらく待ったが、誰も出てこなかった。

しかし、平屋の家の奥で気配がして、誰かが家の中でいるのは明らかだった。

仕方なく、私は、彼女のお便りやプリントを郵便ポストに入れて帰った。

しばらくして、また、彼女の机の引き出しがいっぱいになった。

お便りやプリントがあふれて、落ちた。

私は、それらをまとめて、帰り道に彼女の家へ寄った。

チャイムを鳴らしたが、誰も出てこない。

私は、彼女のお便りやプリントを郵便ポストに入れて、帰った。

特に親しい友達ではなかった。

ただ、同じクラスの生徒で、私の帰り道の途中に、彼女の家があっただけだ。

また、しばらくして、彼女の机の引き出しがいっぱいになった。

私は、思った。

「なぜ、担任の先生は、何もしてくれないのだろうか?」と。

『みんなの学校』という映画は、

大阪にある大空小学校の1年を追ったドキュメンタリー映画だ。

「大空小学校は、一人ひとりがつくる学校です」

「一人って、誰のことですか?」

「…自分です」

映画の中に、校長の木村先生と小学生のこんな会話が出てくる。

これから未来を生きていく子どもたちに、知ってほしいことを教えている。

もし、私が、大空小学校のような学校に通っていたら、

地域に大空小学校のような学校があったら、

中学生の私の考えや行動は、もっと違うものだったかもしれない。

担任の先生に対して、何か、話したかもしれない。

大人に対して、諦めなかったかもしれない。

「みんなの学校」は、「みんなの地域」「みんなの社会」につながっている。

「みんなの学校」http://minna-movie.com/

お勧めします。


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