元・朝日新聞社の論説委員、稲垣えみ子さんの著書、
「アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと」
を読んでいて、私が、魅かれた言葉があります、
その一つは、「コミュニケーション」に関するもので、次のような言葉です。
“コミュニケーションとはそもそも心がザワザワするところから始まるものだ”
“ザワザワするから気になる”
“知りたいと思う”
“そうした過程を経て初めて人は認めあうことができる”
コミュニケーションの原点に触れていると思います。
文章を書くことも、コミュニケーションの一つの手段であり、
自分だけが読む日記のような文章は、自分自身との対話になり、
誰かに読んでもらう文章は、誰かに問いかけたり、答えを発したり
しているのだと思います。
私が文章を書く時は、ザワザワしていることが多いので、
とても共感できる言葉でした。
ザワザワするのって、居心地がいいわけではないけど、
それが、対話や、文章を書くときの原動力になっているので、大切な感覚です。
もう一つ、本書の中で魅かれたのは、次の言葉でした。
“人は負けることがわかっていても、懸命に努力するしかないし、
それは報われずとも何がしかの意味はある。
そう信じて、1日1日を生きるしかない”
どんなに頑張っても、努力をしても、希望が叶わないことがあります。
伝えても、伝えても、届かないと感じることもあります。
でも、振り返りながら、思うのです。
「何もしなかったら、どうなのか?」
「何もしなかったら、よかったのか?」
私の場合、何もしないままでは、いられない。
「報われずとも、何がしかの意味がある」と、
信じることに意味があるのでしょう。
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